日本ではIR推進法が可決されて、これからカジノなどのギャンブルがさらに公的に加速しそうな流れとなっていますが、その反面問題になっているのが、「ギャンブル依存症」対策です。
ギャンブル依存症とは?
まずは基礎知識として、ギャンブル依存症について具体的な説明をしていきます。
一般社団法人ギャンブル依存症予防回復支援センターが定義しているギャンブル依存症の中身は、次のようになっています。
「パチンコや公営競技のような賭け事にのめり込むことにより、日常生活又は社会生活に支障が生じ、治療を必要とする状態」のことを指します。
今回はギャンブル依存症について、症状や対策などを紹介していきます。
ギャンブルは本来、「賭けることを楽しむ」という健全な目的、動機であるにも関わらず、ギャンブルにのめり込むことによってその動機が違う別の動機に刷り替わることで発症してしまうのが、ギャンブル依存症の特徴となります。
具体的な症状としては、
- 負けを取り戻すためにギャンブルにのめり込む(負け追い)
- より強い興奮を味わう
- イライラや憂うつな気分を解消する
- 賭けていると落ち着く
といった症状に表れるようになります。
ギャンブルを続けていると自然に「楽しくない(飽きた)から止める」といった歯止めが効くようになるのですが、このような症状に出て来てしまった場合、歯止めが効かなくなってしまいます。
この症状が出始めると、ギャンブルに関することが頭から離れなくなり、上手に加減が出来なくなってしまうという状態になりやすくなります。
その結果、他人に嘘をつくようになったり、大切な人間関係が崩壊したり、ギャンブルが原因となる借金を作ってしまったりと、問題を引き起こすことになってしまいます。
これがギャンブル依存症の問題点です。
ギャンブル依存症の対策と有効な治療方法とは?
では続いてはギャンブル依存症の対策と有効な治療方法について紹介します。
まずはギャンブル依存症の対策についてですが、これはギャンブルに依存している本人が、
「ギャンブルに何を求めていたのか?」
ということを自問自答して、ギャンブルが担っていたニーズに合う代替行動を取ることで、ギャンブル依存症を食い止めることが出来ます。
もしもギャンブルを継続したいならば、そのニーズに絞ったギャンブル戦略に修正するように考え方を変えることが必要です。
次に有効な治療方法についてですが、これは
「ギャンブルに替わる充足方法を試みること」
が一番オススメとされています。
充足方法とは、日常生活で趣味を見つけたりして自分の欲望を満たすようにすることです。
これによって、ギャンブルに費やしていた時間を他のものに置き換えることが出来るので、ギャンブルとは切り離した生活にすることが出来るようになります。
またギャンブルの収支をつけたり、「ギャンブルにハマって迷惑をかけた人リスト」というものを作って、歯止めをかけるのも、有効な治療方法の一つになります。
さらに依存症を食い止める有効な手段として、家族や友人、恋人などに相談してみるのも一つの手です。
自分の抱えている問題を整理することで、代替手段などの対処方法が見つかるかもしれませんし、何より相談して依存症を抱える本人が楽になることが見込まれるので、相談してみるのもオススメです。
まとめ
ギャンブル依存症は社会的な問題として、近年よく取り上げられている問題となっています。
ギャンブル自体は生活を豊かにしてくれるものではありますが、ハマりすぎると人生を狂わせてしまいかねません。
何事もハマりすぎず程々にしておくのが一番なのでしょうが、仮にハマってしまった場合でも対応によっては自然に治りやすい病気でもあるので、相談や充足方法を変えるなどで対策をとるようにしましょう。
また身近にこのような症状の方がいる場合は、出来るだけ相談に乗ってあげたりと、ギャンブルから距離を置くようにしてあげましょう。